商談獲得に注力していた?DMMのオンライン展示会「マーケティング・販促サミット」

2021年5月12~14日に、DMMさんが開催されたオンラインイベント「マーケティング・販促サミット」に参加してみました(5月21日までアーカイブ公開中)。

コロナ禍になり、こういった合同展示会はリアル&Webで開催されるものが増えていますが、この規模でオンラインのみでの開催されるものはあまりなかったんじゃないかと思います。
このイベントを知った時に「DMMがマーケティング分野にも入ってくるんだ!?」と思ったのですが、そういうわけではなく、DMMでは「SHOWBOOTH(ショウブース)というオンライン展示会プラットフォームを展開されており、「太陽光サミット」「アニメ・ゲームサミット」「業務支援サミット」などを既に実施されているそうです。

「マーケティング・販促サミット」は、リアルやWebで開催される他の展示会同様、セミナーと展示会で構成されているのですが、他の展示会よりも商談獲得に重きを置いているように感じました。
そう感じた理由は下記です。
●開催前にDMMの方から「商談お伺い」的な電話があったこと
●オンライン上での「交流ラウンジ」が設置されていたこと
●ZOOMを利用した「商談ルーム」はリアル展示会での商談よりも落ち着いて話せる

出展企業からメールが届くイベントはよくありますが、イベントオーガナイザーの立場の方から「この企業が商談を希望されていますが。。。」的な電話をもらったのは初めてだと思います。
こういったアプローチがあると、「話を聞いてみようか」と商談につながりやすいんじゃないかと。

一方で、参加者側からの立場だと、50社ほどの出展企業を吟味して自分から商談を持ちかけるのはちょっと面倒かつ気が引ける行為だったりもします。そんな中で、リアルの展示会のようにブラブラと参加できる「交流ラウンジ」を用意してくれたことは新しい試みだったように思います。

ビデオ通話を介さずに、出展社と来場者がリアルタイムに交流ができる「交流ラウンジ}

「交流ラウンジ」でウロウロしていると、周囲での会話の声が聞こえる(近くにいる人に声をかけることができる)といったもので、これも商談促進の機能だと思います。
ただ、僕がいた時には「交流ラウンジ」で話している方と出会うことはありませんでした。出展者側がリアルの展示会でのように「〇〇〇サービスの◇◇◇社です」など、呼び込みをしてくれていると、賑わい感も出てサービスに気付いたりもするかもしれませんが、オンライン上だと声がけする方も辛そうですもんね。
また、各社の展示ブースをクリックしないと概要や詳細がわからないので、ブースの看板が出せるとか、近づくとポップアップ表示されるとか、館内アナウンスや館内ムービーで各社のソリューションを紹介するなどなど、まだまだ進化の余地はあると思いました。
やはり、出展者とのセレンディピティ的な出会いは、まだまだリアル展示会に分がありそうですが、ここを乗り越えられると新しいことが起こりそうです(起こしたいです)。

そして、ZOOMを利用した「商談ルーム」での商談は、リアルな展示会での商談以上に話しやすかったです。
リアル展示会だと、立ち話での商談だと周りの人も気になって話せる内容も時間も限られるし、わざわざ商談エリアに行って話すのも億劫ですが、オンラインだと突っ込んだ話もしやすかったりします(要予約が面倒といえば面倒ですが)。
一方で、出展側としては深い話はできるけど、数をこなすのは難しいのかな?とも思いました。

そして、オンラインの展示会でありがたいのはセミナー視聴の参加しやすさなのですが、「マーケティング・販促サミット」では毎日の基調講演をはじめ、かなり豪華かつ興味深い登壇者でした
初日基調講演の「ファミリーマートCMO足立さん×GOの三浦さん」、「サツドラ社長の富山さん×Preferred Networks  CMOの富永さん」、「パイオニアCMOの石戸さん×NEC CMOの榎本さん」などの対談や、話を聞いてみたいなと思える企業のセミナーなどなど、聞きごたえのあるセミナーが多かったと思います。

リアルの展示会だと、受講するセミナーの合間時間を展示ブースで過ごすことが多いので、セミナー集客がそのまま展示ブースへの集客につながりやすいんでしょうけど、オンライン展示会の場合はこの誘導がうまくいくと更によくなるんだろうなとも思いました。
この辺の改善とか入れると嬉しいなとか思いつつ、DMMさんのオンライン展示会がどう進化していくのかも楽しみです。